漆喰とは?練り方や塗り方のコツ アトリエの壁を漆喰(しっくい)の塗り壁にしました。元が土壁だったので、通気性や調節性といった古い家の良いところを残しておきたくて、漆喰を選びました。全部で14畳と結構な広さだったので、塗り終わった後は軽い腱鞘炎に(笑)。作業を通じて学んだ、漆喰の扱い方やコツをまとめておきます。
漆喰は、古くから建材として使われてきた、白く、半艶のある仕上がりの塗り壁材です。
耐水性や耐火性、調湿機能、抗菌機能、通気性の良さ、ほこりの付きにくさなど、建材としてとても優秀で、倉や台所、風呂場などで使われてきました。
漆喰の施工には左官という専門性の高い技術が必要でコストがかかるため、近代の建築ではあんまり使われていませんが、最近は体にも環境にも優しい自然素材として注目されています。
漆喰の主な材料は、消石灰(炭酸カルシウム)です。これが水に触れることで化学変化を起こし、硬化していき、硬い壁を作ることができるのです。漆喰は、塗った後も空気中の水分と反応して、時間が経つほどに頑丈になっていきます。また、強アルカリのため、抗菌作用があり、静電気が起きないのでホコリが付かないという特徴があるらしいです。
漆喰は吸水性下地として、水彩や蜜ろう画、アクリル、油彩の下地としても使用することができます。また、乾かないうちに水で溶いた顔料で着色していくとフレスコ画を描くことができます。
漆喰の機能を最大限に活かすのは、土壁です。しかし、調湿機能は劣りますが、モルタルやプラスターボード(石膏ボード)、ベニヤ板に塗ることもできます。漆喰は下地のアクを吸いやすい素材なので、古壁やベニヤ板のようなヤニやアクが出る下地の場合は、アク止めシーラーで下処理を行う必要があります。(アク止めについてはこちらを参照)
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漆喰は、上塗りをする前に砂漆喰で中塗りを行います。中塗りによって、下地の凸凹を無くしてフラットな面をつくり、厚みと強度のある壁をつくることができます。この中塗りは、半乾きの状態で上塗り漆喰を追っかけて塗らなければならず、タイミングやスピードが重要です。MKプラスターのような下塗り材を使うと便利です。
中塗りに使う砂漆喰は厚塗りができて、珪藻土のようなラフな肌面になります。こうした仕上がりが好きな方は、砂漆喰仕上げにしてもおしゃれです。
今は練り済みの漆喰も販売されていますが、粉漆喰を自分で練って使う方がコストがかかりません。カクハン機があれば簡単に練ることができますが、インパクトドライバーで使用するようなかくはん機では、しっくい練りにはパワー不足。かといって、プロ仕様のものを購入っていうのもちょっと・・・。そんな時は、道具なしで漆喰を練ります。コツを掴めば、女性でも余裕で練れます。
※漆喰を扱うときは、防護マスク、メガネと手袋を着用した方が良いです。
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ちなみに、練り上がった漆喰は、長期保存しておいても、全然問題なく使えます。
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漆喰の半艶が嫌な場合や平坦が嫌な場合は、3の後にすぐに、スポンジで撫でつけると凸凹ができて柔らかい仕上がりになります。
漆喰は強アルカリなので、通常の塗料で上塗りすることはできません。全体を塗り替えたいときは、「アレスシックイ」のような専門の塗料を使用します。
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